桜餅の季節がやってきました。
塩気のある桜の葉と餡子の相性、甘いものとしょっぱいものの組み合わせ。
これも実はフードペアリングの技法なんです。
スイカに塩をかけることでスイカの甘みを引き出す。これを対比効果と呼んでいます。
今回は、桜餅とのドリンクペアリング(フードペアリング)をご紹介します。
まとめ:桜餅にあわせるなら、抹茶
「道明寺」と「長命寺」
桜餅には、「道明寺」と「長命寺」の2種類があり、地域によって違います。
関西風 = 道明寺
関東風 = 長命寺
呼び方を覚えていなくても、住んでいる場所によって、想い浮かべる「桜餅」は違うはず。
材料が違う2つの桜餅
地域によって違う2つの桜餅は、餡を包んでいる皮に違いがあります。
関西風桜餅の「道明寺」は、道明寺粉と言われる、荒めに挽いたもち米で包んでいます。おはぎやぼたもちにも使われています。
関東風桜餅の「長命寺」は、小麦粉をクレープのように薄く焼いた皮。モチモチとした食感でさっぱりいただけます。
そして、桜餅を包んでいる桜の葉。
食べる方が多いのではないかと思いますが、元々は香りづけと乾燥を防ぐために巻かれたもので、食べるものではなかったようです。
いまではマナー上、食べても食べなくても問題なく、お好みでかまわないそうです。
そしてこの、桜餅に移った香りと塩気が、ペアリングするドリンクのカギになります。
桜餅とのドリンクペアリング
餡子と桜の香り、ほんのりとした塩気、複雑な味と香りと合わせるのはやはり王道、抹茶だと思います。
茶道のお茶の席では、季節を感じさせるお菓子が出てきます。
春には桜餅もよく登場します。香りも色も春を感じますね。
今回は香りや色、など、嗅覚、視覚からを重視したペアリングです。
抹茶の鮮やかな緑、そして私たち日本人なら「和」を感じる香り。
そして春ならではの桜餅。
抹茶の香りが桜の香り引き立ててくれます。
一切の不安がない落ち着くペアリングです。
もちろん、抹茶の渋みとその中に見える上品なうまみは桜餅の塩けと相性ばっちりです。
低温でいれる方が、うまみが抽出されますので、お花見にお湯を持参して、多少温度が下がっても問題なし。むしろ好都合です。
季節を感じるお菓子と、ぴったりのドリンクを楽しみながら、お花見に行くのもいいですね。
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